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[コメント] ファントム・オブ・パラダイス(1974/米)

ロック・オペラだけど音楽よりも脚本や衣装の方が魅力的です。
町田

スワン役のポール・ウィリアムズはポップス・ファンを語るものなら誰でも知ってる有名ソング・ライター。ロジャー・ニコルズと共同でカーペンターズに提供した楽曲群は余りにも有名だし、スリー・ドッグ・ナイトで大ヒットした「オールド・ファッションド・ラヴ・ソング」も彼の代表曲の一つです。

’70年代を代表するシンガー・ソングライターである彼の作曲の実力については疑問の余地は無い。劇中楽曲のクオリティの高さは映画のエンド・ロールで流れるポール・ウィリアムズ本人に依るバージョンで確認出来た。

でもね。

本作の最大の問題点は「劇中で実際に歌うシンガーの歌声に魅力が乏しいこと」、これに尽きる。冒頭のジューシー・フルーツなるバブルガム・バンド、ピアノで弾き語るウィリアム・フィンレイ、ホモのロッカー、相手役のジェシカ・ハーバー、どいつここいつも声に伸びが無い。躍動感がない。感動なんかしないし、出来っこない。

普通ロック・オペラってのはハナシはソコソコで音楽や演奏を楽しむものなんだろうけど、本作に限ってはデ・パルマが信仰する悲劇的運命論に『オペラ座の怪人』と『ファウスト』を掛け合わせた脚本、とKISSやクイーンやガッチャマンやベルセルクを先取りした衣装センスの方ばかりに目がいってしまいました。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (5 人)けにろん[*] イライザー7 tacsas mal[*] tredair

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