この映画には２：１の関係がたくさんでてきましたように思います。

若２：老１だったり、男２：女１だったり、生者２：死者１だったり。それでその関係が反転を繰り返すわけですよね。

そんなことを色々考えているうちに、ああ僕達はあらゆる場面・意味において本来二等分であるはずの「あっち」と「こっち」を無理矢理三等分にしてしまった世界に投げ込まれたんじゃないかしら、って気がしてきたのです。

だからたくさんの皆さんが仰っているように、本作に関しては「割り切る」＝「物語性を読み取る」って必要は無いのかなって思いました。

次々に押し寄せる映像・音像（＝詩情）の波に漂いながら「ウリウリ、お前さんはどっちだね？」って揺さぶりを掛けられることの快感…。

…たまんねぇっす…

おかしいな俺ってＭッ気ないはずなのになぁ。

カメラワークも凄いんですね。手品ですよね。