[コメント] 松川事件(1961/日)
どちらが理想論か?
日弁連は
「デモ行進や署名運動等その種類如何にかかわらず、直接たると間接たるとを問わず、苟くも裁判に対し、影響を与えんとするような行動は、裁判の公正という見地からして、許さるべきものではない。」
と宣言し、
対する山本薩夫は
「映画は真実を伝える眼であり、政治や社会の不正を批判し本当に大衆の幸福を願うものでありたいものだ。」
と説いた。
私はハッキリ云って共産主義思想には共鳴出来ないし、過激派も日和見派も同じように傲慢で胡散臭いと思うし、スクラム組んでロシア民謡歌う様なんざ見せ付けられた日にゃ悪寒で凍えそうになる性質であるが、この場合には山本薩夫の論を全面的に支持する。
日弁連の論は、全ての犯罪に対して捜査、裁判が完全に公平に行われた場合にしか成立しないからである。
松山事件はその発生直後の官房長官某の軽率な発言からして公平でもなんでもなかったので、これに対して共産党党員らが一定の目的に従って映画を作ることは全くノープロブレム、いやむしろ歓迎すべきことである、社会的にも映画ファン的にも。
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