コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 座頭市逆手斬り(1965/日)

脚本浅井昭三郎監督森一生じゃまぁ面白くはねぇだろうな、という鑑賞前の予測を遥かに上回るつまらなさ。二作目も酷かったがこれは更に酷い。物語上、必要なシーンはハショられ、かわりに無駄なロングショットの長廻し(しかも波とか砂とか風景ばっか!)が乱用される。
町田

シーン撮り足すのめんどいから台詞で全部処理しちまえば良くね』、という森一生の本音が画面からひしひしと伝わってくる。大筋自体はそれほど悪く無いのだ。「冤罪」というテーマなど如何にも左翼っ気の強い浅井昭三郎らしく、マジメにやれば相当面白くなっただろう。

兵隊やくざ』の風呂場シーンと並ぶ、シリーズの見せ場、市のアクロバティック剣戟のシーンに於いても、紐で吊られた蛾がビヨンと垂らされるだけで、構図もテキトーで、思わず咆哮してしまいそうになった。舞台銚子に合せた網を使った決闘シーンはまぁ悪くはないが、お目当てにしてた祭りはどうしたよ、祭りは。

藤山寛美の扱いも中途半端だし、滝瑛子のヒロインも正体不明だし(しかも何処からでも出てくる)、石山健二郎をキャスティングしておいてカツラを被せる意図も汲み取れない。

全作見たわけではないが、恐らく、シリーズ最低作。

(評価:★1)

投票

このコメントを気に入った人達 (3 人)sawa:38[*] ぽんしゅう[*] 水那岐[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。