[コメント] アイズ ワイド シャット(1999/米)
企画段階でこの映画の評価は決まったようなものだ。キューブリック作品に共通する普遍性を予感させる奥行きのある映画。傑作。
実は毎回見ていて思っていましたが、キューブリックアプローチというのがあって、戦争映画でもホラー映画でもSFでも、日常の平凡から映画が導入されるでしょ。この始まり方に観客はなぜか恐怖するんですよね。何か胸のあたりがもやもやするというか、ね、そうでしょ。この映画も然りですよね。
あとは映画的なショット満載で、どこを切っても見事なシーンばかりですもんね。ニューヨークとかの話なのにロンドンぽい雰囲気があったり、とてもアンチテーゼな画面ですよね。
個人的には、最後のキッチンで女性と会話するシーンが好きです。意図は全くわかりませんが、黙って見ていると、何か胸騒ぎがするような映像ですね。
『A.I』という映画を見て「キューブリック!キューブリック!」と心で期待していましたけど、どこにもキューブリックはいませんでした。キューブリックの作品は本人のキューブリックでも真似のできない世界があるところがすごいと思うんです。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (3 人) | [*] [*] [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。