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[コメント] J・エドガー(2011/米)

いつでも組織を生み出すときの志は高いが、ひとたび組織を守りはじめると、その組織は崩れゆくもの。FBIを守り抜いたのはミスガンディ(ナオミ・ワッツ)だったのだ。(2012/2/14・吉祥寺オデヲン)
chokobo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







女優陣が素晴らしかった。

ナオミ・ワッツジュディ・デンチ。いずれも私が今最も信頼する女優。

ナオミ・ワッツの作った皺もジュディ・デンチの本当の皺も、いずれも美しい。

特にミスガンディナオミ・ワッツのドラマはそれだけでドラマにできるほど興味をそそられます。仕事でたった一人、自分を理解してくれる人がいればどんなに救われるか。私設秘書官という立場が実在したとしたらどんなにいいだろう。

若き日のフーバーはガンディにプロポーズするが断られ、彼女は「仕事」を選択します。そしてフーバーもそんな彼女と一生を過ごしました。こんな関係、羨ましいと思いますね。

ところが映画は秘書官ではなく、副長官のトルソンとフーバーのホモ的な世界にフォーカスします。

その狙いは解りませんが、FBIという組織を維持するために歴代大統領のスキャンダルを隠し持ち、それを材料に予算を確保してゆく手法。きっと世界のどの国でも同じような尻尾を時のトップは握られているんでしょう。

事実かどうかは別にして、アメリカの歴史を学ぶにはいい映画でした。

クリント・イーストウッドは、もはや映画の目的を全く超越してしまったようだ。

(評価:★3)

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