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[コメント] あの日、欲望の大地で(2008/米)

痛々しいお話でした。
chokobo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この映画で最も評価できるのはその映像でしょう。

荒野に置かれているトレーラーの爆発炎上からスタートするこの映画。トップにクライマックスをもってくることで、観客はラストシーンを最初に見てしまいます。

この美しい冒頭のシーンをはじめ、シャーリーズ・セロンが断崖絶壁から黒い服を着て海を見下ろすシーン、農薬を撒くセスナの影を俯瞰で捉えるシーンなど、いずれも見事なシーンの連続でした。

バベル』や『21グラム』の脚本家である本作の監督は、日本で言うと『運命じゃない人』や『アフタースクール』の内田けんじにシンクロし、ユージュアル・サスペクツなどから触発された感じもある作家ですね。

しかしながら、これほど美しい映像があり、話の筋も悪くないのに、なぜか惹きつけられないんですね。いまひとつ。

それはやはりこの母親なり、その娘なりが、あまりにも非現実的な存在だからなのでしょうか。不思議ののめりこみにくい映画でした。

でもキム・ベイシンガーの出演には惚れました。

私にとっては『L.A.コンフィデンシャル』以来でしたが、彼女のクールな魅力が出ていたと思います。

しかし、彼女の魅力がこの役柄かどうかは疑問ですね。

残された子供たちの不安な情緒が交錯する不思議な映画でした。

2010/05/08 自宅

(評価:★3)

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