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[コメント] ラスト・ワルツ(1978/米)

十分スコセッシの映画になっている。スコセッシでなければ、ここまでしびれる作品にならなかったはず。
chokobo

ロビー・ロバートソンが言い訳がましくインタビューに答える内容や表情が、ザ・バンドを知る者に不快な思いをさせるわけだが、これこそスコセッシが導き出した真実であり、これが単なるドキュメンタリーではなくて”映画”であるということ。映画的であるということではなかろうか。

単純にこの時代をフワフワとムーブメントの中で過ごして来た者として十分お楽しみ的な内容だし、ミーハー的にも楽しめるところだが、綿密に計算されたカメラワークやインタビューシーンのおりまぜ方などをボーッと見ているうちに、不思議な不快感の襲われる。

それはスコセッシが仕組んだワナだと思う。

I shall be〜など永遠のメロディーに感動しながら、不思議な不快感と重なるこの感覚はドキュメンタリーという手法の映画であることを認識させてくれるのだ。

人間蒸発』、『ゆきゆきて、神軍』、『全身小説家』などで体験した、あの不快感である。

見事な演出と言わざるを得ない。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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