社会派エンターテイメントに仕上げたのは感心。『シンゴジラ』でも言われたが、組織内の群像劇、俗に言う会社映画は日本独特のものだ。これからも時々は観てみたい。

皆んなが思っている事を言います。ディーン=フジオカ、ミスキャスト。あんな課長居ない。ナニ格好つけてんだ。台詞一言一言を決めてくんじゃねー、あー男から見てもいいオトコだなぁー！ 映画を台無しにしつつ、演技力でなくルックスで主役を喰いつつ、でも男から見ても眼福と思わせる。

深田恭子、ミスキャスト。あんな夫を支えてくれる美人妻居ない。ナニ息子のフォローは任せろみたいに構えてんだ。あー男からすると羨ましいなぁー！ 映画を危うくしつつ、合間合間で入れてくる眼福。…でも美人妻は新珠三千代辺りで入れてくるのが日本映画の伝統だな。

あのー、三船敏郎主演で志村 喬・西村 晃・宮口精二辺りが出てくる堅実なバージョン(白黒)も観てみたいんですけど(監督は黒澤でも山本薩夫でも喜八でもいいです)。

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いかんいかん、言いたい事を忘れていた。

被害者夫の中村獅童もとい濱田 岳もとい浅利陽介が、主人公の赤松(長瀬智也)を「人でなし」と罵るが、赤松自動車の整備不良でないと判ると掌を返して謝罪し、本当の悪であるホープ自動車への復讐を誓う。当然といえば当然の感情だが、人間全体の傲慢さを見た思いがしてやるせなくなった。仮に赤松自動車が原因だったとしても、整備不良はどの位の怠慢と不誠実で起きたと思ったのだろう？ かけがえの無い生命を奪われた時、ひとは激しい恨みを抱くが、しかし自分が同じ事をしないという確信はあるのだろうか？

正義の旗を持ってひとを殴り、旗が相手に渡れば殴られるのを我慢するしか無いのだろうか。人間はそんなに偉い存在ではない、とも思った。でもこんな事を言っていると悪い奴に殴られっぱなしになるのかなぁ。