[コメント] スリー・ビルボード(2017/米=英)
考える人の決意。☆4.8点。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
主人公である被害女性の母による、突出した行動から映画は始まるが、彼女は怒りに任せてキレたのではない。もう一人のキーパーソンとなる、やや物分かりの悪い巡査も、一見短慮な差別主義者に見えながら、その場限りの思いつきで行動しているのではない。
いや、彼の場合は成長したのか。そこに大きく関わるのは、彼を決して見捨てなかった署長だ。署長もまた、自分の事情を言い訳にして、問い掛けを無視出来なかった考える人なのだ。
分別を持って、常識的に行動すればいいのではない。それは時として心の叫びを無視し、見捨てる事にもなる。考え、見つけた答えなら、断固として行動する。しかし相手を見つめる視線は失わない。これは、(結果が正しかったかどうかは別としても)考え行動する人間の決意と、その行動を理解しようとする人間を描いた物語だ。
◆ ◆ ◆
登場人物達はその決意と行動によって、実際には周囲の人々に多大なる迷惑を掛けております。ですから、上記の感想に同意しかねる方も多かろうという事も承知しております。
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