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[コメント] ボルベール 帰郷(2006/スペイン)

こんな女たちを愛せる男でありたい。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







映画の中の<男>は実にちっぽけだ。問題しか起こさず、何にも解っちゃいない薄っぺらな男たち。深い所には女たちの情念の物語が流れていた。

ライムンダ(ペネロペ=クルス)は忌まわしき故郷から逃れる為に、つまらない男(?)のパコとマドリードへ去った。しかし、ライムンダはこの夫を愛していたのだと思う。娘を守りながらも夫の亡骸を思い出の地に葬る彼女の深い情け。川面を見つめる彼女の瞳には、娘への強い愛情とは別に、夫との過ぎ去った日々も映っていた事だろう。

女同士の強い絆と、男女の間の余りに深い断絶が、観ていて辛くなる物語ではあるが、男として、こうした深情けの女たちを愛せる存在でありたい、と思うのだ。…

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)直人[*] デナ

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