…っていう視点はないのかしらん。本来コレが正当な気がするのに中々思い浮かばないのは『SAYURI』が既に忘れられてしまったのか、『さくらん』の音楽が五月蠅杉(→するとやはり『マリー』かねぇ)だからなのか。

傑作になる可能性は充分にあった。右往左往する金魚と暗闇に浮かぶ花街の映像は良かった。外連味タップリな映像と椎名林檎も悪くはないと思う。しかしこの物語では、始めは可愛らしい主人公がどんどん艶やかに変貌して行かなくてはならないのに、土屋アンナは見た目は美しいが観てる内に可愛くなってきて楽しくなってくるキャラと来ている。方向性が丸で逆で、この映画ではきよ葉は最後まで花魁になれておらん。章子怡と較べて土屋はまだまだ若すぎたって事かしらん。