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[コメント] ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005/英=米)

残念ながら文句無しのシリーズ最低の失敗作。2.8点。
死ぬまでシネマ

**ネタバレ注意**
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当然ながら『ハリーポッター=シリーズ』の中の1作として評価せざるを得ない。そう考えると2.8点、この作品だけで評価したら2.0点の失敗作と思う。

序盤の30分から「おいおい大丈夫かよ」と思ったが、『ポッター=シリーズ』を原作本のイメージ映像としか考えてないと思われる連れ合いが「そう?別にそんなに酷くなかったけどちょっと解りヅライかもね」と言った事が、この映画の本質を顕している。

原作で筋書きが入っている人間には場面の間の埋め合わせが可能だが、未読の俺には極めて傲岸不遜な作りに見えた。筋や場面をはしょるのは仕方ないとしても、一つ一つの場面がまるでカットバックの様で全く一人立ち出来ておらず、『イデオン 接触編』『ザブングルグラフティ』以下の有り様だった。

時間がないなら原作がどうだろうとクィディッチW杯をごっそり切れ! 東洋人のチョウもあれなら出さない方が余程マシ! ダンブルドア校長が「実は今年3校戦やるよ」と言ったら途端に2校の代表が入ってくるな! 最初のおじさん一家のエピソードを切るな、1分でもいいから!

オマケに残した時間の使い方も最悪。恐らく原作とは違う人物がセリフを言ったり、役回りを変えたりしているのだろうが、それなら何故このセリフをマルフォイに言わせない?とか、どうしてチョウにやらせない?スネイプに言わせない?とか演出・脚色の悪さにぐったりしてしまった。登場人物はみんなヒステリックに叫んでばっかりで感情表現も丸でダメだった。

監督は完成させる事だけにもうアップアップになっているのが目に見えた。こんな事になるなら勇気を持って3時間半にして途中で10分の intermission を入れるべきだ。そんなこと位では観客は逃げないだろう。その間はドビーのダンスか、クィディッチW杯のハイライトを流していればいいじゃないか。物語の背景・魔法解説とか。その方が却ってお客は楽しんだと思うぞ。

(評価:★3)

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