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[コメント] 1000年刻みの日時計 牧野村物語(1986/日)

予想外の展開に大いに笑い、楽しんだ。これはまさに丸ごと「牧野村の物語」と言って良い。
死ぬまでシネマ

前半の稲作のドキュメンタリーも素晴らしい。普段農業に従事していない私にも、その楽しさ・困難・挑戦・克服が伝わってくる、これぞ「熱い科学映画」となっていた。出てくる青年(スタッフ?)の解説も微妙な朴訥さがたまらない。

映画の内容は稲作から突然村の伝承・歴史へと跳躍してゆく。そして映画に大量に動員される村の住人たち。その意外性や語りの清々しさが心地好い。強訴の再現劇では、居並ぶ名優たちと地元民との息詰まる演技合戦となる。名優たちにはそれ迄受け継がれ蓄積してきた文芸と演技の積み重ねがあるが、村人たちには自分たちの土地の歴史と体に流れる先祖からの血がある。目を凝らさずには居られなかった。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)寒山拾得 ぽんしゅう[*]

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