人類規模の事件であれば、それにまつわる「陰謀」とか「前兆」とかの振り方でワクワク度が左右される。『ディープインパクト』の「ごく一部のアマチュア専門家が気づいてしまった」とか、この作品における動物への畏怖を転化させるやり口などは、それなりに巧いと思う。この作品、その後はベタなB級ワールドへと堕する訳だが、それはそれで別の欲求を満たしている。

このCinemaScape/indexのいいトコロの一つは、反省と興冷めを強要する事で、成程『インデペンデンスデイ』の時と同様、冷静に見ると可成りムカツク映画でもあった。

ヒラリー=スワンクはB級ヒロインとしてはギリギリだが、極限情況で発情したものの危険が去った瞬間ふと冷静になってしまう、という非常にシビアな光景を表現できる女優と云う事なのだろうか。

「Asahi Shimbun」ではなかったか、しかし。