やっぱトラボルタの顔はでかい。

彼が画面に現れるとＢ級のニオイがプンプン。そしてヒュー・ジャックマン。主演は彼ですよ。「Ｘ−メン」に続いてブレイクしてます。Ｂ級アクションの貴公子です。あーかっこいい。

のっけの銀行籠城から爆破シーンへ、時間軸入れ替えてテンションあおり映像テクで吹っ飛ばす。かなりイケてますよ、これは。

ところが、ハル・ベリーが出てきて、ヒュー・ジャックマンに仲間入りさせるくだりでスピードダウン。「つまんないＢ級」モードになっちゃった。 状況説明をセリフでやるところがかったるい！別れた娘想いのヤモメ暮らしという設定も全然クールじゃない。

結局、その後の見どころはカーチェイスや銃撃のアクションだけになってしまった。アクション自体は派手で面白かったのだが・・・。 せっかく役者揃えたのに、トラボルタとジャックマン以外は見せ場なし。唯一ハル・ベリーが正体不明な謎の女だったが、要は昔のボンド・ガール。色気だけで性格づけが不十分。オッパイ露出もラブ・シーンと関係ないとこだったし。サム・シェパードは典型的権力欲の上院議員、ドン・チードルは切れ者のオーラ出して登場するも後はやられっぱなし。ガイ・リッチー映画の名物男ヴィニー・ジョーンズもコワモテなだけ。

この監督、昔は「カリフォルニア」でしつこい程のキャラの描き込みやシュールな映像やってたのにかなり変わっちゃったかんじ。寄りの絵が多かったのも暑苦しくていかん。冒頭でトラボルタに「今の映画にはリアリティが無い」って言わせときながら、劇画チックにトラボルタのでかい顔を画面いっぱいに撮り続けたのはいかがなものか・・。

Ｂ級以上のものを期待したので文句ばっかになっちゃったけど、楽しめる映画ではある。テロが題材になって、爆破やビル炎上など「ヤバい映像」もあるし、ＴＶＲクーペの疾走シーンやお粗末なハッキングの方法など良くも悪くも演技やストーリー以外に見どころが多かった。

やっぱり「ソードフィッシュ」じゃ内容わかんないよ。タイトル変えてみては？