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[コメント] 2001年宇宙の旅(1968/米=英)

光の帯が乱舞したとき、当時のテアトル東京は真空状態と化した。
ざいあす

といっても、たしかリバイバル上映だったんですけどね。未成年だった自分には、東京に出てきて観た70ミリ・シネラマの大画面は圧倒的な映像体験だった。唯一無二のインパクトです。

他の宇宙モノと違って効果音が極力排除されていて、無音状態のときに画面に吸い込まれてしまった。しかし、それはあの空間だったから味わえた感覚で、最近の若い人がDVDやビデオで観ても「なんじゃこれ?」ってなるのはムリもないと思う。(ちょっとぢまん入る)

スターゲイト以降はまったくわからなかったけど、とにかく興奮して帰った記憶がある。その後、クラークの小説を読んじゃったので、ストーリーが渾然一体となり評価するのが困難だが、あの映像体験は忘れられない。

中味については、「地球幼年期の終わり」と要約すると、啓示的・教育的視点を感じて拒絶感を持つ人もいるようだが、宇宙の法則に人類が組み込まれるとき、その壮大な普遍性には恣意的誘導など入り込む余地は無いだろう。(と思わせるほどの映画のマジックがあった!)

進化論というと、多分に環境に依存する唯物論的な見方が一般的だが、この映画の進化の先は「唯心論」ならぬ「唯神論」に繋がっているようで、その神秘さにシビレます。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)水那岐[*] ジャイアント白田[*] スパルタのキツネ[*]

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