映画館らしき物はあった。観客らしき方達はいらした。映写機らしき物はあった。でもそれは、みんな、そうだなー、たとえてゆうなら「ディズニーランド」みたいな感じ。はりぼて。でも、ディズニーランドでだって心から楽しむ事は出来る。「本物の海賊じゃない」と言って、怒る事もない。でも、それではどうあっても楽しめない場合も、実際にはある。

そんな張りぼての世界の中で、「映画」が、「本物」として存在出来るか？････やっぱむずかしいと思う。

「フィルム」はあった、山ほどあった。でも、「映画」は、大体において「フィルム」だけど、「フィルム」は、必ずしも「映画」ではない。紙が本ではないようなものだろうか。

個人的に、微々たるものながら「映画」を偏愛する趣味はあるけれども、「フィルム」と言う物体を愛するフェティシズムは持ち合わせていない。実を言うと、私は「ディズニーランド」に居ても、心が冷めてしまうと言う、哀しい性分の持ち主だ。

「じゃあ「映画」ってなんなんだ？」（自分の声）

･････････うーん、なんなんでしょうねえ･････････。