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けにろんさんの人気コメント: 更新順(40/142)

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★3男はつらいよ お帰り 寅さん(2019/日)相変わらずの満男&泉の沸切らぬ関係が描かれるなか、連関希薄のまま寅は過去作のアンソロジーとして登場するだけ。所詮は成就せぬ恋の成り行きにシリーズの落とし前をつける気迫は窺えない。笑顔を交わす寅と現在の満男の対峙こそ終焉に相応しいはずだった。寒山拾得, セント[投票(2)]
★3ゾンビ(1978/米=伊)扉が押しても引いても開かねーって屏風開きだったとかのSC各所の仕様取込みが脱マニュアルなリアルを付与。事態に対して何をどうすればという目処ない当て所なさが取り放題の刹那な悦びに紛れる。今いち怖くないゾンビの裏で人の悲しき業を描いてやまない。3819695, DSCH[投票(2)]
★3阿片台地 地獄部隊突撃せよ(1966/日)剃刀の如き怜悧な安藤昇の口跡の良さと暑苦しいまでの南原宏治の顔面演技の正面激突に見応えがあり見て損の無い出来。更にショウブラザーズの名花(知らんが多分)ペギー・潘(潘迎紫)がキューティで切ない。寒山拾得[投票(1)]
★4解放区(2014/日)引き籠りと西成がどう連関するのか進む方向暗中模索の挙句に転がっていく展開が予想外にゲスな自己を吐露していく自爆映画として虚実の狭間で揺蕩っている。ダメを演じてるのでなく本当にダメらしい奴がトランス状態で節理の境界を越える。兄弟はどこ行った?ぽんしゅう[投票(1)]
★5秋津温泉(1962/日)戦後の復興を背に鄙びた温泉旅館で黴ていく女。男は死の縁から女の精気に救われながら無為に生を消費するしか敵わない。そんな腐れ縁の編年記を時代を負った数日ごとの逢瀬で綴った構成から成島の膨よかな撮影がロマンティシズムを抽出して已まないのだ。ペペロンチーノ, ゑぎ, セント[投票(3)]
★4ザ・シークレット・サービス(1993/米)ダラスに於けるトラウマが一応捨て身の横っ跳びで回収されるが、その部分は全然本気じゃない。ピアノ弾きつつ女口説き、結構しつこく追い回す親爺をイーストウッドが水を得たように快演。ジャッカルばりに八面六臂のマルコビッチも形無しで笑える。IN4MATION, 緑雨, jollyjoker, ナム太郎[投票(4)]
★4レイダース 失われた聖櫃〈アーク〉(1981/米)冒頭アマゾン密林で見せるインディの鞭捌きのシャープネスがキャラ確立した時点で映画は勝利した。張ボテ岩石はじめ廉価装置は矢継ぎ早戦法で粉飾される。エログロや時代のロマンティシズムや深遠な懊悩に背を向け一気に駆け抜ける様は経済効率の権化のよう。死ぬまでシネマ[投票(1)]
★4都会の叫び(1948/米)多彩な登場人物たちが主軸2人との関わりの物語を後景に設置されてる感があり、タイトだが奥行きがある。次々と出ては消えるの展開が中盤以降加速していくが、その混迷が兄弟への断罪と慈愛に収斂されるのも良い。ロケ効果も随所でクールで非情を際立たせる。ぽんしゅう, ゑぎ[投票(2)]
★4日本の首領 野望篇(1977/日)鶴田退場で均質化された世界は強度を増しつつ政財界を巻き込み拡散する。乗っ取り戦の前段から海外利権を巡る後段へと脇で牽引する藤岡小池のテンションこそ肝。大騒ぎの後方で沈鬱な松方のどマジメぶりが愛しくも笑える。テンコ盛りです。ゑぎ[投票(1)]
★5ホットギミック ガールミーツボーイ(2019/日)地味女子の妄想譚的な四角関係を理数系の合理性で処理したような幾何学的な美しさがあり、それはロケーション選定やカットの断片組成にも及ぶ。主体性ゼロの流され続ける主人公を触媒とし男たちは変容する。祝祭的な帰結が山戸流の全肯定なエールなのだ。ぽんしゅう, ゑぎ[投票(2)]
★4溺れるナイフ(2016/日)泳ぐ彼に彼女が出会うリアクションショット無き常識破りモンタージュの粗削り感。神話世界を絡ませ強引に独走するが急速に凡化し堕ちた虚像の下世話な価値観さえ突き詰められない。それでも尚ゴリゴリ演出は今後注目すべき。小松はマグロ女の印象を払拭。ぽんしゅう, ゑぎ, ペペロンチーノ, 赤い戦車[投票(4)]
★4TOKYO TRIBE(2014/日)6トライブの混沌戦ではなく所詮単体極悪VS良い子グループでしかない芸無い展開にそれでも磁力付与するラップアイデアが『愛と誠』と並ぶ。翔子の3馬鹿をギャグ化寸前で押止める窪塚と新星菜名茉琴が奥行きを加味した。ダリア, DSCH[投票(2)]
★5雷鳴の湾(1953/米)流れ者が来たりてコミューンを活性化するの類型でコンビも剛と柔の定型だがジミーデュリエのイメージを逆手にとったのが効き楽しい。人物達の感情が激しく往還する様が強固な確信に支えられ疑義を吹っ飛ばす。一切迷いがない理想郷が現出している。ゑぎ[投票(1)]
★2主戦場(2018/米)冷静な論拠と愚昧な妄論が混在する右派の攻めに対し当たり障りない性善的感情論だけでは手打の卓袱台を返した根拠に遠い。そこで俄かに日本の右傾化と反アベに問題をすり替えた為に単なる左派の扇動映画に堕してしまった。問題解決の本質は遠ざけられたのだ。ぽんしゅう, もがみがわ[投票(2)]
★5ひとよ(2019/日)境界線上で落ちかけている兄妹3人が母の帰還を契機に踏み止まる物語で、取り巻く人々や環境描写は乾いた善意を内包する。徒らに絆なる言葉を標榜する時代を俺は嫌悪するが、4人の役者が関係性の行間まで読み切り醸成する空気にはそれがあったように思える。水那岐[投票(1)]
★5ヘアスプレー(2007/米)陽気で前向きなだけで変革をもたらせられるとは思わないが、及び腰な人々を融解させる触媒にはなる。そういう積み重ねの歴史こそ重要なのだ。居ても立ってもいられずダンスの渦中に飛び込む人々。踊らにゃ損損。全てのマイノリティへの応援歌。月魚, ユリノキマリ, りかちゅ, 林田乃丞ほか7 名[投票(7)]
★3アイリッシュマン(2019/米)ヨタつく物腰が若作りCG仮面劇の虚構を露呈させる伸し上がり壮年期が無駄に長く嘗てのビートの効いた編集リズムも無い。憎からぬ奴とののっぴきならない顛末に全てが収斂されるべきなのにブツ切りの点描に終始して展開のダイナミズムは生じようがないのだ。たろ, ぱーこ[投票(2)]
★5響-HIBIKI-(2018/日)阿り忖度無縁の主人公はまあ有りがちだし生を運に委ねすぎで自己矛盾を露呈するのだが、それでも天才である描写が堂に入っている。持たざる者たちの尊厳を大事にして彼ら彼女らのリアクションが命と見定めたのが正解。速度とドライブのかかった理想郷が現出。IN4MATION, ぱーこ, さず[投票(3)]
★3緋牡丹博徒 お竜参上(1970/日)花札勝負』で完成された世界の残滓。前半の凝りまくりのショットの数々は美学的完成形を思わせるが独善の兆しも漂う。毎度の阿部徹のズルくて悪い様が度を超しており文太健さん鶴田に比べ未だ頼りない。技法・物語の均衡を欠いている。寒山拾得[投票(1)]
★4ブラインドスポッティング(2018/米)ラップに仮託するしか表現し得る手段がない人種差別の大状況に対して、ダウンタウンでは寧ろ格差への反撥が沸点に達する。黒人少年を射殺した白人警官も又こっち側の弱者だった。その笑えぬ状況に怒りを込め謳うしかない。魂の叫びとはこういうのを言うのだ。ペンクロフ[投票(1)]