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けにろんさんのコメント: 更新順

★5Swallow スワロウ(2019/米)剣呑な不条理展開を予感させつつ大きくドライブしていく。不穏な情動を内包したまま。枝葉を削いでみればよくある女性の社会的抑圧からの脱却譚なのかもしれないが、内面にまで侵蝕するかのような研ぎ澄まされたショットの連鎖は内在する意味さえ変容させる。[投票(1)]
★3アレンジメント 愛の旋律(1969/米)8 1/2』的自己探求と言えば聞こえは良いが単なる不倫の自己釈明と思えなくもない。どっちにせよカザンの想いは1人よがりで普遍化されているとは思えずニューシネマ勃興期に登場した出遅れのフェリーニもどきの感が拭い難い。これは老残であろう。[投票]
★2ソング・トゥ・ソング(2017/米)大上段からの啓示的ギミックをブチ込む余裕もない即成的代物。業界周りで付いた離れたの3角関係にマリックは一片の肩入れもない。代わりにプラスアルファの人物群に多少の興味を見せるが高が知れてる。で結局はスローライフ回帰の年寄りの冷や水ではね。[投票(2)]
★4配達されない三通の手紙(1979/日)パーティだワインだと翻案物特有のバタ臭い気恥ずかしさは否めないが、それにしても新藤の巧い脚色もあって滅法面白い。もちろん原作の力もあるのだろうが。出演者の中では松坂慶子が正に油が乗ってる感じ。彼女のシーンは日本の風土に連結している。[投票]
★4燃ゆる女の肖像(2019/仏)互いの心根に思いを遣らず凝視する視線の強度が前半のサスペンスを規定する。それが恋に至る過程は観念的ではあるが女性の置かれた社会性への互いの反意がシンクロしたらしいことは判る。都合4人の女性のみが登場する作劇の簡潔はラストの無謬性に連結する。[投票(1)]
★3ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう(1972/米)俎上に乗せられたのが数多あるオムニバス形式のイタリア製艶笑コメディだとは推察されるが、充分に咀嚼し薬味を加味して出てきたものとも思えない。要はパロディにもなってないし、ストレートに見るなら大して笑えない。その中でも6話と7話がまあ面白い。[投票]
★3新感染半島 ファイナル・ステージ(2020/韓国)ニューヨーク1997』的な骨子のなか残留軍人との攻防が主線となり、ゾンビたちは脇に追いやられ怖さもグロさも後退。代わりに見捨てたことへの苦悶が幾重にもフィーチャーされる。故国の消失という悲劇が基底にあるのも重い。しかしベタだしCGも安い。[投票]
★2DENGEKI 電撃(2001/米)アクション演出にこれという見せ場が皆無。セガールが歳喰って鈍重なところに又かのヒップホップ彩色が馴染まず無惨に乖離。バートコウィアク前作みたいな馬鹿げたCGが無いだけマシかも知れんが取り柄もないっす。マーケティング臭がぷんぷんする。[投票]
★4ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012/日)飛躍的に向上した技術クオリティでカマされる冒頭のハッタリと、呼応するかのラストのサバけた余韻。映画たろうとすること素晴らしき哉なのだが、変貌し放逐されるキャラ群の奔流に置いてけぼり食らう。シンジも一緒やんの安堵も束の間カヲル登場でド混迷。[投票(1)]
★2ブルーサンダー(1983/米)地味渋オヤジばかり揃えたB級活劇で華が無いのは嫌いじゃないが熱くなれる要素も見当たらない。となればフェティッシュに高性能ヘリの描写に特化すれば立つ瀬もあろうがコマーシャルな嗅覚だけで伸し上がった男バダムにそんな才覚はない。凡作であろう。[投票]
★3約束のネバーランド(2020/日)壮大な背景の片隅だけで展開し予定調和以外の何物も見出せぬが、分を弁えた作りで破綻を免れ金髪ヅラのジャパニーズ少年少女たちがエマだのノーマンだの呼び合う胡散臭さも了承。この世界ゆえ成立する桧吏のヘタウマだが美波の陽性オーラが補完する。[投票]
★3爆裂都市(2004/中国=香港)空港や高速道路といった舞台を縦横に駆使し主要3者の主客が入れ替わりに展開する前半は傑作なのだが、第4の男千葉登場で物語は停滞し始める。悦に入り演じてるがその思いが物語を拡散させ肝心の復讐のベクトルが消失。最後はどうでもよくなっちまった。[投票]
★4バクラウ 地図から消された村(2019/ブラジル=仏)ミイラ取り物語の背景にナチズムまで敷衍する白人優越思想と数多の人種混血が形成したブラジル的世界観の相剋がある。そこでは無防備のフルチン爺いも舐めてかかるとドえらい目にあうのだ。純朴の下の強かや我欲の裏の高潔。食えない多面性が形成する諧謔味。[投票(1)]
★2生きてはみたけれど 小津安二郎伝(1983/日)名場面集などTVドキュメントで充分なのであり不要。思い込みや決め付けでもいいから客体をひっぺがす力業がないと意味が無い。俳優・監督・評論家たちの手垢ついた証言はコラージュでさえなく凡庸に並置されただけ。作品のフォルムや孤高への探求は皆無だ。[投票]
★3私をくいとめて(2020/日)お一人様を肯定してくれる内的多重人格との訣別を描いているが、こんなにも3歩進んで2歩退がる的では大丈夫なのかと思える。欧州旅行の件は何の為だったのか。温泉旅館で女芸人を慰み者にする男達への怒りの発動のようなエモーションこそ脱却の要件のはず。[投票(2)]
★2卒業白書(1983/米)どんなくだらない題材であろうと映画にして悪いわけではないのだが、くだらないならくだらないなりの身の振り方というものがあるわけで、馬鹿丸出しなら笑って済む。あっち側に行ききらないなら努力してでも馬鹿になれと思う。時代に呑まれ阿っているのだ。[投票]
★4THE CROSSING 香港と大陸をまたぐ少女(2018/中国)ガキの火遊び程度の顛末だが具体性に富んだ環境描写に刮目させられる。中共による香港民主派弾圧報道の他所で生活者には生きてくことが第一義。返還直後の『メイド・イン・ホンコン』から20余年、高台から見渡す街並みは変わらぬように見える。それが希望。[投票]
★3土曜の夜と日曜の朝(1960/英)閉塞感に支配された斜陽の大英帝国。油に塗れて働いて週末パブで女を引っかける。その繰り返しの日々に出口なんかない。アンチモラルや無軌道であることでしか鬱屈は晴れないが出る杭は打たれるのだ。遣る瀬無い日常の僅かな曙光を噛み締めて人は生きていく。[投票]
★5鬼ガール!!(2020/日)鬼一族のレゾンデートルと青春の悶々、或いは自主制作映画の戦略の不可解。分裂不可避のゴッタ煮がディープ大阪最深部のソウル=アホ言う奴がカバやねんのやったもん勝ち勢いの中でクロスオーバーする。自壊しかねぬシャバさもドキュメンタリズムが補完した。[投票]
★3遠い雷鳴(1973/インド)牧歌的光景の中で貧窮に陥っていく人々を淡々と描くことで完結しているので『遠い雷鳴』というタイトルから想起される史観で紐解く反戦メッセージが伝わって来ない。過酷な現実の中に一抹の希望を見出すより怒りこそが見たかった。レイの限界が露呈する。[投票]