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けにろんさんのコメント: 更新順

★4エイリアン(1979/米)極北まで行った『2001』から10数年。お子様活劇『SW』と怪物譚の本作でSF映画は周回し伝統に回帰した。贅を尽くした怪奇的でバロックな美術と王道的ショッカー手法とグロテスク趣味が混在し宇宙の静謐と孤独が寂を利かす。抜きんでるのは統治力だ。[投票(1)]
★5妻よ薔薇のように 家族はつらいよ III(2018/日)黴びた主婦の労働価値とはのテーマは『口笛を吹く寅次郎』に比肩する思いを伝えられない男と伝えてほしい女のもどかしい感情の機微という山田独壇場エッセンス投入で巧みに世界に浸透。夜のドライブ行の降雨タイミングなど想外の巧さだ。夏川も圧巻。[投票(3)]
★3レプリカント(2001/米)まずは快調かと思ってたら『フェイス・オフ』とどっこいのええ加減な初期設定に又かと思い心が退いていく。サイコキラーとクローン人間の得意の2役は演りたかったんやろなレベルというか小っ恥ずかしい。だがヴァン・ダムは人徳で全てを了解させるのだ。[投票]
★4ビューティフル・デイ(2017/英)幼児性愛者を撲殺する稼業の救い無さと病んだ母との生活の救われなさが過去のトラウマも混じえホアキン・フェニックスの贅肉に瘧のように沈殿する。その連鎖を自身で断ち切ることはできないが、暗殺者や拉致少女が頸木を解くだろう。仄かな希望が切ない。[投票(1)]
★2893愚連隊(1966/日)義理や人情と決別する実録路線開花前夜のモラトリアムチンピラものだが、所詮モラトリアムな半端もんなので全然面白くない。新旧ヤクザの世代ギャップの背景に戦争体験を充当するのも当たり前すぎて今いち。ゲリラ手法のアナーキズムに内実が伴わないのだ。[投票]
★3デッドプール2(2018/米)どんだけ不死身やねんとウンザリするギャグ化は成功とは思えず死にまくり殺しまくりの相対化もクドい。ブローリンの『アベンジャーズ』かぶりと役の『ターミネーター』かぶりがWかぶりでやんの的お茶目も黙考するだけだ。挙句に話の流れは拡散していく。[投票(2)]
★2ザ・ファン(1996/米)野球フリークという新味がなければ役としても凡庸なのにデ・ニーロの変質演技が余りにルーティーンでウンザリだ。演出も一線を越えることに対して意識的でない。トニー・スコットであればマニュアルライクにこうなるだろうという顛末。舐めている。[投票]
★4瘋癲老人日記(1962/日)振り切れた2人芝居のSM芸は書斎と隣接する浴室という装置で肢体の可動性を高められ結果コメディにまで延伸する。木村恵吾の演出は実直に谷崎と対峙するのでド変態世界が緩衝されて品があるのだ。固定カメラによる旅館での足型取りの絶望的無常。[投票(1)]
★4もだえ(1944/スウェーデン)悪い奴は徹底的に悪く描かれるのが単視眼的とも言えるが、オドロオドロしいドイツ表現主義的手法でポイントを押さえつつ描かれると何か一種の怪異譚のような高みにまで到達してるかのよう。ダークサイドな聖職者はベルイマンの絶望感の表象でもあるのだ。[投票]
★3ゲティ家の身代金(2017/米)何を骨子に描くか定め切れてないので生半可。祖父は何故に払わないのかと、母は如何にして払わせたのかはどっちも拍子抜けレベル。折角クレジットトップならミシェルおっ母さんの獅子奮迅記にでもすれば背骨も通ったろう。無駄骨ウォルバーグも寂寥。[投票]
★3針の眼(1981/英)物語を語るに性急律儀なので2転3転する心理描写を味わい切ることが出来ない。大体にスパイものとして地味だし役者も玄人好みなのであれば情欲映画であるか位に心理葛藤に踏み込んでほしい。離島での生活の侘しさがもたらす女の孤独な情感こそ肝なのだから。[投票]
★4私はあなたのニグロではない(2016/米=仏=ベルギー=スイス)確かに良くはなったがそれはそっちの言い分で在るべきには程遠いがどうすりゃいいかの答はない。ただ、失った同時代人に対し果てしない苦渋と悔恨があるだけ。その静かで冷たい鎮魂的な語り口は何故かゴダールの悟りに近似する。引用もエキサイティング。[投票(1)]
★3MISTY ミスティ(1997/日=香港)トップクラスの3人をキャスティングし屋久島くんだりまでロケしに行って気合は入ってるとは思うが、現代劇でこそ映える3人は板についてなく熱帯樹林みたいなロケーションには違和感がある。何よりどうあがいても『羅生門』は超えられる玉じゃないんだよな。[投票]
★5犬ヶ島(2018/米)喜怒哀楽を顕さない呆けたワン公たちが四の五の言いながらの道中記がパロディックな「侍のテーマ」を契機に深層心理に訴えかけエモーションを喚起する。その衝撃が2次元絵本な画面作りの細密な計算を皮相に際立たせ阿保らしい人間世界の物語を糊塗するのだ。[投票(2)]
★2殺意の香り(1982/米)謎の金髪美女や精神分析的アプローチを散りばめ否が応でもヒッチコックを想起させるのだが、違うのは主役2人に華が無く地味臭いこと。何を描くかではなく、どう描くかに主軸を置く映画作りはベントンの柄じゃない。遊び心がなく生真面目すぎるのだ。[投票]
★5フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017/米)錬金システムの暴走が産み出した格差をどうこう言う意図など映画は更々ない。怠惰だが子供どもへの愛はある。功利主義に追従するが弱者への思いやりは忘れてない。そういう人間の感情起源への希望。だがメルヘンチックな飛翔は怜悧な現実の前で奈落に落ちる。[投票(2)]
★2キルソドム(1985/韓国)血の繋がりとは何かを問いかける結末のシビアさは非常に重くドラマトゥルギーを内包してるとしても、それを映画として観客に訴求するにはグォンテクの愚直が裏目に出る。しんどい物語を語るに記録フィルムとのモンタージュが余りに拙劣で見るに耐えない。[投票]
★4探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点(2013/日)砂の器』を底に敷いているが意外なほどに揺るがない信念が貫かれていてチャラけた印象を回避する。基軸は真千子ゴリだが篤郎の信念とサバけた性志向の開示が背骨を通す。そいういう感情の交差の中を主演2人の緩いバディ感が心地よく上滑る。[投票(2)]
★5復讐するは我にあり(1979/日)噴火寸前のマグマを押し隠した如き交わす視線の腹芸合戦を堪能する映画で主演5人の組み合わせバリエーションが堪らん。浜松シークェンス導入の手持ちカメラのライブ感を筆頭に姫田撮影はノリまくり、ワンカットの時空跳躍など今村演出は自在で応変。[投票(2)]
★3第二の母(1936/日)薄幸ななか甲斐甲斐しく面倒をみていた弟の不義理を機に病気とはいえ1通の置手紙で転地療養に行っちまう姉がスーパークールなようで割り切り上手なようで竹を割ったような展開。説明的要素を削いだ小国脚本は姉・弟ジャンルの甘酸っぱさをも排除する。[投票]