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[コメント] アベンジャーズ(2012/米)

「日本よ、これが米国だ」
YO--CHAN

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







世界の危機だというのに、舞台はほとんどNY限定。製作陣の脳内では、NYが世界の半分位の存在感を持っているのかもしれない。

7人束にならなきゃダメなほどの敵なのだろう。せめて例えば、キャップテンアメリカが猛烈な攻撃を辛うじて盾で受け止めると、反動が遥かパリまで伝わり、エッフェル塔が軋む位の演出がほしい。

もちろん『マレーナ』の様に一田舎でもマレな程の空気感をもった作品もある。でも『アベンジャーズ』は、その守るべき世界の空気感がなんか乏しい。 (悪役陣もやる事がなんだかセコい)

あと、せっかく「いい兵器産業経営者」という美味しい設定の主人公なんだから、それを活かした葛藤のある設定とか、もっともっと工夫できたんじゃないだろうか?製作期間5年はあったみたいだし。

アクションについてもこの程度のものなら、『T2』以来慣れてしまった。

結局、本作で感動したところは、一人の名も力もないおじさんが、力ずくで「ひざまずけ」という悪役の前でゆっくり立ち上がり「どんな時代にも君の様な下衆がいるもんだ」と呟くシーンとか、なんか地味なとこばかり。(そこに「そんな貴方を守ります」とばかりに絶妙のタイミングでやってくるキャップテンアメリカとか、なんかプロバガンダっぽいんですよね←ほとんど言いがかりだ)

それとか、7人の描き分けが凄くできていて、特に、変身前のハルクの皮肉と屈折具合や場違いでも臆しないキャップテンアメリカとかがいい。が、なんかこれも地味でSFX班の方々には申し訳無い・・・やぱりこれはIMAXで見ないとダメなのかも(液晶TVで鑑賞)

色々悪口を書いてしまったが、これはもしや事前情報や偏見によるものかもしれない。数年前から7人のヒーロー作品をシステマティックに制作し、それを一気に本作で合流させようという、古代中国の様な謀略というか、冷静というか、冷血企業家みたいな醒めたやり方が正直なところ感情的に気に喰わないのだ;

本作でそれほど感動できなくて、実はよかったのかもしれない、悪口三昧言うことができた(ごめんなさい)。 ただ、その一方、自分の中で「もしや」と空想したとんでもない展開があって(7人の内宇宙が少しずつズレてるとか)泣く泣く最高点を入れることになっていたらとも思うけど・・・きっとある次回作になんとなく期待しています。

(評価:★3)

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