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[コメント] 地球が静止する日(2008/米)

気分も高揚しワクワクする導入部、中弛みな中盤、中身スカスカの終盤という滑り落ちて行く一連の流れ。痩せぎすになっちゃったジェニファーは健闘するも、主演のキアヌが存在感ゼロ。リメイクの意義も疑問のしょーもない脚本が、すべての要因。
TOBBY

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







見終わった後に静止するのは観客。なんなんでしょうか?この観賞後の何も残らなさ感。 駄作でも、「この映画、酷かったよね!あの場面」などと話題になる様な駄作にもあらず。 突出した破綻もないものの印象にも残りずらく、「あれ?もう終ってたの?」という… 映画としては、もっともやってはいけないパターンの作品である。

率直に言うと「つまらない」の一言に集約されてしまうであろう。 ストーリーが予定調和で新鮮味が足りないと言うのはSFでは御法度であるが、そこを百歩譲ったとしよう。 それでも異様につまらなかったのは登場人物達の薄っぺらさ。 誰一人として人物像を厚みを持たせて描けていないのが観客との距離を産んだ。 キャシー・ベイツ演じる国防長官の人間味の薄さは、まぁ政府の人間として、あんなものか?と なんとなく容認出来るもののヒロインのジェニファー演じる美人過ぎる科学者が 盲目的に宇宙からやって来た男クラトゥ(キアヌ)を信頼し過ぎるし、行動も自由過ぎ。 個人的には、それなら恋愛にでも発展させた方が納得も出来たし作品の幅も出たと思う。

ドラマ「プリズンブレイク」でカリスマ発揮したロバート・ネッパーが出てたので活躍に期待したら ほとんど出落ちに近いし,その他のハムチャンドラーも思わせぶりに撮ってるので 活躍したりジェニファーに絡むのかと思ったら、見せ場皆無って…。 子役のスミスも素直さが微塵も感じられず、そもそも養子である設定が無意味。

まぁ役者として一番の問題は宇宙人のカリスマをまるで発揮していないキアヌ。 駅で自販機で食べ物買って、もそもそ食べて倒れたシーンには「おーぃ」と突っ込み入れたくなった。 終始、ただの木偶の坊に見えてしまい、キャスティング・ミスの様な気も。 ここは精悍なアフリカンとか、もっとキリッとしたアジアンとか、ある程度の雰囲気が重要だったのかも。 どっちみちキアヌ自身の役柄への認識と追求不足は大きいが…。

では、文句いいながら1点にしていないのは、ワクワクした導入部のおつりと 終盤のイナゴ化したロボットの鉄板喰い尽くすCGが面白かったから。 最大の疑問は冒頭の雪山でのキアヌの遭難。これは、もうオリジナル見ないと駄目なのですか?。

(評価:★2)

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