[コメント] オーメン(1976/米)
ホラー映画を考える時、未だに自分の中でNO.1の作品です。CGやSFXに頼らず、これ程に心理的恐怖を与えるストーリーテリングの緻密さとそこに薫る文学性。それに子役を引き立たせるグレゴリー・ペックとリー・レミックの名演。シリーズ中、一番の傑作。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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音楽も勿論良いけれど、やはりこの物語を創り出した脚本が凄い!。666という黙示録にまつわる数字のインパクトも凄いけどボルジア家とか黒い魔犬とか出てくるエピソードもすべてオカルティ。近年にありがちなナイフで切って血がドバーッ系のスプッラタより数百倍怖い。観客に何かを想像させる事は非常に大切で、この作品は恐怖の材料を絶妙の加減で提示し、観客にそれを考えさせてるから凄い。結局、観終わった後に「あ〜怖かった!」で終わってしまうスプラッタと違い、観終わった後々まで想像させて怖がらせる理由もそこにあり。作品全体に不気味な文学性が漂っているのが深い。リー・レミックの恐怖に慄く瞳も印象的だしグレゴリー・ペックのダミアンの為に奔走する姿も痛々しく恐怖を煽る。名優ありき。
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