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hkさんのコメント: 投票数順

★3カップルズ(1996/台湾)「バカと悪党」が二極化する経済成長真っ只中の台北。そこに暮らす人達の心情は多感な少年達の生き様に先鋭化した形で表われる。「バカと悪党」に還元されない「何か」を失いつつある現代人の姿をピュアなエンターテイメントとして描くヤンの映画人としての倫理に敬服。[投票]
★3戦場のピアニスト(2002/英=独=仏=ポーランド)ポランスキーの原点であり終着点。良くも悪くも感想を述べることが私たちの倫理である。 [review][投票]
★3水の中のナイフ(1962/ポーランド)2(海・船)×3人の組み合わせを網羅したシチュエーションで綿密に心理描写をしていた点が律儀で素晴らしい。ナイフの不気味さ、海の白々しさが独特の雰囲気を醸し出す映画。[投票]
★4ヌーヴェルヴァーグ(1990/スイス=仏)哀愁と仄かな希望。斜陽と陽光。萎びた華麗さ。緑のざわめき、月光の揺らめき、川面の煌めき。手を取り合うこと。[投票]
★3ゴダールの探偵(1985/仏)人生とは散漫で交錯した音楽のようであり、詩のようであり、モンタージュのようである。それが男と女の物語であれば、なおさらだ。カットのそれぞれがそれ自体で十全な価値を有し、時間の重みを感じさせる。どこからでも始められるし、どこで終わることも可能だ。[投票]
★2小さな兵隊(1960/仏)疲労と焦燥。ディスコミュニケーション。やや感傷的な世界観だが淡白な表現を積み重ねることでゴダールにしては気持ち悪いぐらい小奇麗にまとまっている。演出と配役に難があったせいか、イメージが平坦過ぎて心に残るシーンがなかったのが残念。[投票]
★4ベトナムから遠く離れて(1967/仏)何よりもまず、この映画を制作する為に集まった監督陣の行動力に敬意。物足りなさも感じるが、それぞれの倫理・表現法をもってして世紀の歴史的事件をフィルムに焼き付けた、そのこと自体に意味がある。[投票]
★4中国女(1967/仏)パロディが現実である学生の狂乱を独自の映像センスでファッショナブルに再構築した映画。ただの記録再現映画や、ただの政治思想映画(?)や、ましてやただの娯楽映画などと一緒にしてはならない。[投票]
★3東風(1969/独=仏=伊)政治闘争も映画制作自体もパロディ化しようとする或る種のいい加減さや距離感は、政治闘争をいかなる方法で撮るかを思考・試行する混沌とした過程そのものを映画にするという厳密な方法論が生み出したものだ。堪能する映画ではなく撹乱する映画。鑑賞者もまた思考・試行することでしか、この映画に応えることはできない。[投票]
★4青いパパイヤの香り(1993/仏=ベトナム)ベトナムの肌触り。五感潤う耽美的世界。浮世離れしたブルジョワ的世界観が美しくもあり生ぬるくもあり。[投票]
★3幻の光(1995/日)海の荘厳さを感じさせる映像をもっとしっかり観せてほしかった。死を匂わせる弛緩した息苦しさや静謐な時間感覚は表現できていたが、配役、衣装、音楽、構図、編集に素人でも目に付くマイナス点が見受けられたのが残念。[投票]
★3レクイエム・フォー・ドリーム(2000/米)映像、音楽センスは秀逸だが、クライマックスはもうちょっとコンパクトにまとめてくれないと飽き(慣れ)が来る。[投票]
★4π〈パイ〉(1998/米)発見過程&発狂過程の追体験。脚本や演出には難があるが、神経症的な独特の世界観をスタイリッシュな映像、音楽を用いて構築するセンスは評価できる。[投票]
★4DOWNTOWN 81(2000/米)浮浪するバスキアの軽快なステップに乗せて、クラブアーティストの演奏の数々を堪能。ダウンタウンのクラブシーンとそこに集う人々の姿に陶酔。そして過去も未来も抱えないバスキアの身軽さに敬礼。[投票]
★3モンスーン・ウェディング(2001/インド=米=仏=伊)人間、色彩、音楽、天気、愛情、全てが豪華絢爛に入り乱れる婚礼式典。そりゃあヴェネチアでグランプリは取れるでしょうが、物語自体はいささか陳腐なのでそちらはあまり期待しないように。[投票]
★3アニバーサリーの夜に(2001/米)劇的な展開過ぎるところがあるがエンターテインメントしての完成度は高い。これだけ多くの人のたった一日の人間模様を描いた点は評価できる。ただ、如何せん、内容が幼い。[投票]
★4赤い砂漠(1964/仏=伊)現代社会は不気味で不協和音に満ちている。色彩の極度の過剰さと極度の貧困さに満ちた世界は、精神病者のそれと変わるところがない。よって、彼女は自分が病んでいるのか世界が病んでいるのか区別がつかない。[投票]
★3田園に死す(1974/日)血管を洗浄したくなる寺山的悪夢空間。ラストシーンの衝撃。[投票]
★3書を捨てよ町へ出よう(1971/日)窒息すれすれの青春映画。怨念振り撒き今日も逝く。[投票]
★4身も心も(1997/日)マザコン男に、厭世男、欲求不満女に、純真女。大人な男女と、子供な男女。四者の順列組合せ。確かな演技力を魅せる役者陣。強烈な過去を引きずる登場人物達が羨ましくもあり、情けなくもあり。[投票]