詰め込みたいものが多過ぎて破綻してしまった、と言うよりもむしろ、船頭多くして山に登る、といった印象。

「フランケンシュタイン」のモチーフをつかって怪物の孤独を描きたかったひと、これまでのヒーローものに対するアンチテーゼをブッラクに仕上げたかったひと、ちょっと毛色の変わったビルドゥングスロマンスを気取りたかったひと、神話に根ざした壮大で悲痛な愛の物語をうたいあげたかったひと、やっぱりコメディじゃなきゃね！なひと、大掛かりなアクションシーンなくしては始まらねぇだろ？なひと、子どもつかわなきゃ子ども！なひと、エトセトラエトセトラ。

…個人的には「フランケンシュタイン」のモチーフをもっと掘り下げてほしかったかなぁ。ビクトル・エリセの才能を、あらためて感じてしまったよ（もちろんメル・ブルックスもね！）