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[コメント] 打ち上げ花火、下からみるか?横からみるか?(1993/日)

まったく共感できない自分にひどく落ち込みさえする。私はあの頃、まとまりとしての「男子」が本当にキライだったんだよなぁ。ということを考えれば「しょうがないかー」とも思えるけど。
tredair

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







いずれにせよ、最初の方でギャグ(のつもりであろう)として登場するダサい服装の大きなNOT美少女に哀しくなる。彼女が愛されないキャラクターとして戯画的に出てきた瞬間、なんともやりきれない気持ちになる。しかもその場面以外ではまったく登場しないらしいということに気が付いた瞬間、さらにどんよりとした気分になる。

本筋とはまったく関係のないほんの些細なことではあるが、それがロマンチックで美しい映画の中の一要素としてきっちり組み込まれているのだ、という事実は、自分にとってはかなり重大なことなのだ。そういった小学生男子っぽい残酷さを心に持ち続けているからこそ彼はこういったセンチメンタリズムも得意なのね。と納得できる場面も多々あるが、同時に、すっかり大人になってもあーゆーのがギャグになると思いこんでいるような輩のセンチメンタリズムなんてもうどうでもいいや。とも思ってしまうのだ。

でも、少女の首筋を這う蟻はなかなかよかった。ありきたりな演出だが、その蟻を殺す場面がないことにさらに嬉しくなった。彼がまだ虫と仲のよい友だちでいられる、小学生だからこそなのかもしれないなぁと。

なんてことを、さっき花壇のミミズさんと遊びつつ思い出しました。あの「大きな女の子」が現在ではすっかり美しく成長し、とても幸せな現実世界を生きていますように。と願いつつ。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ペンクロフ[*] ちわわ[*] sawa:38[*]

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