無人島を舞台にしている話なのだから、冒険物だけで終わらせればよかった。 後味が悪すぎる。

いくらなんでも４年間も見つからないっていうのは無理があると思うよ。 捜索隊だって何年もいろんなとこ探すと思うし。 現実味がない。 しかも無人島が主な舞台なのに、後半のシリアスな展開は蛇足なように思う。 無人島から助け出されて、めでたしめでたしで終わった方が良かったよ。 無人島であんなに苦戦したところを描いても、それは終盤のシリアスな展開とは何の関わりもないじゃん。

あ、そういえば、トム・ハンクスが25キロも痩せて無人島で頑張ったことも、この映画の言いたいこととは何の関係もない。

この映画が言いたいことは、時間が経つことでみんなが変わっていくとか、忙しさにかまけて時間の大切さを忘れているとかそういうことで、「無人島で頑張る」ことではないし。

つまり「無人島」を舞台にしているのにあの終盤に持っていくのはおかしい。

何ヶ月か前、某番組でキャスト・アウェイをどうやって撮影したのか明かす番組があって、トムが崖から海を見下ろすシーンが流れていた。 そのとき、その光景にものすごく合う素敵な音楽が流れていの。ちょっと勇敢な感じのいい音楽。あまりにもマッチしすぎてて、鳥肌が立った。 この映画は真実味を出すためにあえて無音にしたんだろう。 でもその番組のようにセンスのよいアレンジで場面に合う音楽を取り入れても いいのではないか,と思った。ちょっとこれは無音すぎて寂しすぎます。