いや、ここだけの話、正直、三井のリハウスデビューの時から「お！」とは言ってたわけだが、ようやくドン引きされるかされないかギリギリぐらいな感じになってきたかなと。…いや、もうちょっとかな。でも体型はすっかり大人だよな。まそれはともかく後は山田優がヒロスエだったらてなもんである。にしても、やっと夏帆ちゃんでまともな映画に出会ったというか、ようやくスクリーンで魅力的に撮ってもらえて良かったなぁという感激が大きいというか。何と言ってもここ数年は夏帆ちゃんの成長に期待してた分だけにガメラも携帯デカも激しくずっこけたしなぁという反動なのかもしれない。けど今回のこの映画における田舎まるだし夏帆ちゃんの存在感にかなりぐっときたわけですよ。やんさるがいいね。やんさるやんさる。

とりあえず、現在の日本の田舎、ど田舎の過疎村での映画で、ここまでアッケラカンと普通に撮られた映画に初めて出合った。普通もっと寂しげに都会人目線にどうやってもなってしまって、「田舎っていいなぁ、オレは住めないけど」みたいな田舎羨望映画になるもんだと思うんだが、ここまで呑気に寂しげで楽しげに儚く撮れる所がすげーという。まあ、四季の切り替えにその季節感ある風景なんかをインサートして繋いでいる割に困った時はフェードアウトでぶつ切りみたいな編集なんかは、正直いって上手じゃないし、会話が絶妙とか前フリが渋いとか展開がよく練られた脚本だとかでもないし、大きな起伏もないまま四季を切り取りしているだけのエピソード集的な話だけども、そのゆっくりした村のテンポとあわせて人間関係の変化も成長もゆっくりしているのが気持ちいい。このなんとも言えない四季の巡りと空気感はフェリーニの『アマルコンド』以来だったかも。て、誉めすぎか？どっちみち、久し振り（要は『フラガール』以来）の大当たり映画であった。見事、オレ的2007年最高作品の称号をここに与えよう。

あ、

なんか忘れてると思ったら。称号はウソ。2007年最高作品は『バブルへGO』でなくてはいけないのだった。オレのアイデンティティーがあぅあぅ。この映画には心の声で称号を。