後編の最後に持ってくるべき結末を冒頭に置く。これによって彼が 砂漠に散るのでは？という邪推をしそうな観客にロレンスとはどういう人物だったのか？と興味を持たせ、前編を後編で囲い込む事にも成功している。 単なる砂漠好きが英雄に持ち上げられた悲しい物語だ。

ところでアカバがどこにあるのかというとカイロの東約３５０キロ、スエズ運河を渡り、シナイ半島を越えた所にある。その東に広大なネフド砂漠 が広がっている。活躍場所からしてどこか旧約の「出エジプト記」を 思い出してしまう。そうすると流浪の民をまとめる為がんばった ロレンスはモーゼか？