[コメント] 引き裂かれたカーテン(1966/米)
ヒッチコックの緩んだ戒律。
長らくヒッチコックは、登場人物以上に観客が正確な状況把握ができるストーリー展開を心がけていたが、『サイコ』で大胆にその戒めを破り成功を博す。このあと、この戒めはあまり厳密に守られなくなり、同時にタメがきかず、ダレが出て来るようになる。一気通貫の緊密振りがヒッチコックの持ち味であったが、この作品にはどこにもその気配がない。主役も魅力がなく、脇役リラ・ケドロワの名演振りが皮肉にもひときわ目立つ。
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