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ジェリーさんのコメント: 点数順

★3母の曲(1937/日)ステラ・ダラス』の翻案物。英百合子の決定的名演ではあるがお涙頂戴の愚劇でしかない。ただ、それがいささかの傷にも感じられないくらい、女優たちの顔のクローズアップ撮影が格調高い。特に最も初期の原節子のバタ臭い美貌は驚嘆のほかなし。[投票(1)]
★3十三人の刺客(1963/日)かごに入ったねずみを猫がいたぶるのを見ていて、それほどおもしろいわけがないだろう。後半部は×。すばらしいのは、武家屋敷をそれこそおそろしいリアルな筆触で描いた前半部。気合のこもったライティング。[投票(1)]
★3友だちの恋人(1987/仏)緑の光線』と同様、「いい夏のバカンスを過ごしたい」症候群という国民的疾病にあえぐフランス娘が主人公。ということでこの映画の季節も夏。青と緑を基調とした色使いが実に爽やか。ラストのひねりは大人のための軽さ。[投票(1)]
★3スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐(2005/米)思えばこのシリーズ、物語というにはあまりにも平板すぎた。物語には、もっとくどい愁嘆場が必要なのだ。一時的な熱狂時期を過ぎれば、結局、SFXの里程標という評価に尽きる映画になるのだろう。本作品も真相がピタピタ分かる快感だけが残った。[投票(1)]
★3座頭市地獄旅(1965/日)「血笑旅」に続く好作品。血も凍る障子を隔てた市と浪人者の対峙シーンと、藤山直美扮する娘と市の暖かい血の通いあうシーンの対比が鮮烈。 岩崎加根子の扮する女房役の色っぽさには正直新鮮なときめきを感じた。[投票(1)]
★3赤目四十八瀧心中未遂(2003/日)路地裏を漂う生ぬるいどぶ臭さも、綾の安おしろいのにおいも、油照りする下宿のかび臭さも、過不足なく表現した描写の冴えは言わずもがな、カット割りにいたっては神業に近いものを感じるが、エンディングの結末の付け方を始めとしてやや生硬さがちらつく点が実に惜しい。[投票(1)]
★3特攻大作戦(1967/米)手に汗握る映画の中でもトップクラスに位置する。これだけ男臭い映画もめずらしい。前半の余裕ぶちかましプロットから緊張しっぱなしのラスト・バトルへのリズム変化は『大脱走』と同じで、制作上の定番。これでよい。これがよい。[投票(1)]
★3ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月(2004/英=仏=独=アイルランド=米)続編としては確かに完璧なのだが、1作目との変わり映えのなさにやや食傷する。レニー・ゼルウィガー大当たりの役柄ではあるが、「もういいよ」と言ってあげた方が彼女のためだろう。[投票(1)]
★3股旅(1973/日)一寸の虫たちに宿る五分の魂の切ないおらびを聞いた。逃げ出すことしか自分を表現する方法を思いつけなかったこの若者たちの情けなさやいじましさは、この作品の作られた1970年代の時代相を含みつつ、それを超えて意外なほど我々に近しく迫ってくる。[投票(1)]
★3ハウルの動く城(2004/日)旧作よりも物語としての登場人物造形の綾が濃くなったのは確か。しかし、アニメーションの登場人物として魅力的かといえば、そうでもない。また、爆発的なクライマックスのコーダを期待した者としては肩透かしを食った。端的に言うと老化と弛緩。 [投票(1)]
★3黒いジャガー(1971/米)絵的には映画的というよりグラフィカルだし、ストーリーはベタなハードボイルド映画の踏襲だし。要するに黒人が前面に出ていることによってのみ映画としての新しさが残されているのだ。確かに珍しい映画だが、何だかなあ。[投票(1)]
★3我が家の楽園(1938/米)ストーリー的にはとても最後までつきあえるような作品ではないが、耳をふさいで画面だけ見るなら、フェリーニ作品の遥か先駆者のような気がしないでもない。[投票(1)]
★3エノケンの青春酔虎伝(1934/日)モダンで都会的で電気アイロンでビアホールで反=満州事変で闊達で明朗でチャップリンでスラプスティックでロイドな浅草ヌーベルバーグ。千葉早智子かわいい。 [投票(1)]
★3駅前旅館(1958/日)主筋も脇筋も明確でない上に起承転結も不分明なのだが、それでもいつの間にかエピソードを積み重ねて盛り上がりを作る豊田四郎のうまさは相変わらず。アドリブ芸で押しまくる森繁久弥には妙な雑味があって達者なもの。 [投票(1)]
★3マルメロの陽光(1992/スペイン)マルメロに射した陽光はまるで恩寵のように暖かく芸術家自身をも包み込む。刻々と過ぎていく時間という滋味を心ゆくまでしゃぶりつくす貪欲さ、これが芸術家の性(さが)なのだ。 [投票(1)]
★3続エマニエル夫人(1975/仏)sawa38さんと違い、私はすぐ立ち上がって帰りました。ズボンの両ポケットに手を入れていたが。 [review][投票(1)]
★3快楽の園(1925/英=独)ヒッチコックの監督第1作。こういう珍品が出てくるからBS2のチェックはやめられないのだ。(『下り坂』はしっかり録画し損ねたが‥‥‥) [review][投票(1)]
★3朝の波紋(1952/日)ストーリーは大変甘い。もっと整理もできる。しかし、凛とした高峰秀子 がとてもいい!多くのシーンで、滾々と沸き出でるお湯のように清潔な日光がオープンセットに差し込んでおり、うっとりとしてしまう。[投票(1)]
★3サイボーグ009 怪獣戦争(1967/日)原作・脚本に比して肝心のアニメ制作が大変弱かったと思う。テレビ・アニメ並みの手抜き。しかし、今となって見るとこの荒っぽい動きはかえって日本のアニメの魅力となっているかも。[投票(1)]
★3ローマ帝国の滅亡(1964/米)史劇らしい大規模な作りで、セット・デザインは屈指のできばえ。ただし、主役スティーブン・ボイド に華が無く、この弱点が映画全体の足を引っ張ってしまっている。尺も長すぎ。もう少し詰められるだろう。[投票(1)]