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ジェリーさんのコメント: 更新順

★2エニグマ(2001/英=独=米)題材の選択や、派手さを抑えた映像のくすみ加減や、ジョン・バリーの音楽や、ケイト・ウィンスレットの起用も含めたキャストはまあ許せるが、暗号解読という辛気臭いシーンの工夫のなさとやたら過去に回帰していく画作りに落胆。要工夫。[投票]
★1海猫(2004/日)文芸映画ヅラした大根どもの集まり。巨匠が勘違いするとこういうタイプの作品になるが、現代邦画屈指の二流監督がこんなことやってはいけない。薫=高峰秀子、邦一=三国連太郎、広次=佐田啓二、薫の母=杉村春子、邦一の母=浦辺粂子で撮り直してもらいたい。[投票(3)]
★3バンビ(1942/米)40年ぶりくらいの再見となる。森や動物の描写が息をのむリアルさで描かれていながら、なおかつかわいい。キャラクターでありながら、生身の攻撃性を備えた草食動物として描かれている。高度の観察と高度のイマジネーションの類まれな融合。[投票]
★3美しい夏キリシマ(2003/日)題材を突っ込みすぎて、一人一人が十分描ききれなかった恨みが残る。この映画の最も優れた特徴は、家屋。あの日高家の家屋を始め、どの家屋も実に存在感がある。家屋撮影の最高到達点をマークした映画として私の記憶には残るだろう。[投票(2)]
★3化石の森(1936/米)ギャング映画として見てしまうのが普通だろうが、オーソドックスな舞台劇風の設定の中にあらん限りの厭世主義と逃避志向が焚き染められている。このガソリンスタンドのシュールさは、『フロム・ダスク・ティル・ドーン』を思わせる。[投票]
★3モンタナの風に抱かれて(1998/米)難度の高い撮影テーマに挑み成功した馬の調教師+撮影監督には5をあげたい。アメリカの都会人が傷を癒しに彼らの原点であるような田舎に戻り、回復して帰るというストーリーはよくあるだけに新味に苦労するところ。トムとアニーの恋愛を持ち込んだのは一つの手だが、娘との交流に専念したほうが出来はよかっただろう。[投票(1)]
★3座頭市鉄火旅(1967/日)剽悍さと精悍さと分別臭さがほど良くブレンドして壮年の男としての座頭市像が完熟しきったという感じがする。長年使い込んだ仕込み杖の刃の寿命という趣向がとても面白く、この一編を見事に引き締めた。東野英治郎が哀切極まりない。[投票]
★4父と暮せば(2004/日)不器用だが真摯な演者のエネルギーがぶつかりあった異色作。ローカルに徹してグローバルにいたる貴重なメッセージに耳を傾けよ。執拗なくらいの長回しとそこここにさしはさまれる「物」たちのショットの声なき主張が作品のエモーションを強烈に押し上げてくれている。[投票(5)]
★3マンクスマン(1929/英)メロドラマの基本骨格そのもののようなストーリー展開。古色蒼然とした演技ではあるが、心理はすごく伝わる。可憐さと執念の強さを同時に表現できるアニー・オンドラに注目してほしい。[投票(1)]
★2半落ち(2004/日)芸達者たちの真摯な演技が、書けていない脚本ゆえに空回りしてしまった。何人かの登場人物はなくもがな。組織の構造腐敗などに目もくれずに、ひたすら梶刑事の世界に絞り込んだほうがずっと面白くなっていただろう。[投票(2)]
★1プラクティカル・マジック(1998/米)メリハリはないわ、主題の一貫性はないわ、何もかもが中途半端。見ていて演技が気恥ずかしく感じられるくらいひいた。出演したことが汚点になってしまうというような映画。[投票]
★2遠い国(1954/米)鉄火肌の姉御といい、人のよい主人公の相棒といい、西部劇のお約束事をしっかりと踏襲しているがさして効果が上がらず。ラストの銃撃シーンには失笑。ひとつほめるとすれば、悪役としての風格たっぷりのバリトン声のジョン・マッキンタイア[投票]
★3K−19(2002/米=英=独)このサイトは批評であるから、本来は映画の出来不出来、鑑賞上の機微を語りたいと思うしそれを励行してきたつもり。しかし、禁を破って映画の登場人物の「生きかた」なんぞを語ってしまいたくなった。なに、簡単なことなのだが、 [review][投票]
★3トゥー・ウィークス・ノーティス(2002/米)天然なんだか落ちついてるんだか分からないサンドラ・ブロック と、脳天気で甘ちゃんでエッチな金持ちを何回やったか分からないヒュー・グラントの組み合わせの妙。恋愛までのプロセスに「軽さ」はあるが、現実離れした快い「軽み」もあって、後者はハリウッド十八番の芸。[投票(1)]
★1津軽じょんがら節(1973/日)恥ずかしい限りの流れの悪さ。フランス映画あたりに模範を求めたと思われる、望遠レンズの鼻につく遠近圧縮の画作り。なにもかも台無しにした織田あきらの演技。ローキーどころではない真っ黒な画面。映画としてのどん詰まりの極北の一つ。[投票]
★3カンフーハッスル(2004/中国=香港)チャウ・シンチーは映画愛を語れる映画作家。このお決まりの筋も、これでもかこれでもかのワイヤーアクションやCGも、不必要な冒頭の群舞も、過剰なる映画愛という地平線のもとでのうるわしい布置結構に見えてくるからすごい。フェイクな本物。[投票(1)]
★3ヴィレッジ(2004/米)実はオチが途中で分かってしまった。しかし、渡る風、日の光、取れたての農作物、コットンやウールだけで出来た素朴な衣服。細部が生き生きと描かれていて、映画とはこれでいいのだと再実感。清楚で強い盲目の少女を演じたブライス・ダラス・ハワードも新鮮。[投票]
★4ドッグヴィル(2003/デンマーク=スウェーデン=仏=ノルウェー=オランダ=フィンランド=独=伊=日=米)「良識的」な大資本系列映画の見せる一般市民層への性善説的好意のような意識が、まるっきり感じられないから好きだ。この監督、豪腕。何回でも見たくなる。 [review][投票(1)]
★2女王エリザベス(1939/米)ベティ・デイビスのメイクがたいへんに斬新。演劇的ではなく映画的にその人物になりきった一つの典型だろう。セットはリアルな部分と幻想的な部分が妙に交錯。史実をある程度意識して作られていることはわかるが主役二人の関係は最後まで納得できず。[投票]
★3恋人よ帰れ(1961/米)VIPというマクガフィンが最後までマクガフィンで終わるかと思ったら、さにあらずというひねりがすごい。村○ファンドの総帥そっくりのトニー・ランドール扮する都会的坊ちゃんの味で笑いがさらに倍化される。[投票]