[コメント] アメリカン・ビューティー(1999/米)
主人公の生き方はアメリカの夢。主人公こそが「アメリカン・ビューティー」。[Video]
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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人生に行き詰まりを感じ、そこから抜けだせない妻や娘、隣家の息子ほか脇の登場人物に比べて、ケビン・スペイシー演じるこの主人公は、娘の友人をモノにするという目標ができたとたん、その人生を大きく変えることができた。エクササイズで肉体的な若さを取り戻しただけではない。つまらない仕事はさっさと辞め、ずっと気楽な仕事を見つけることができた。長年の憧れだった車も手に入れた。ハッパ吸っていい気分になることも思い出した。妻に対して強い態度をとることもできるようになった。
目標であった娘の友人は結局手に入れることはなかったが、そこまでの過程に満足していた彼にとっては、それでも構わなかったのだろう。言うならば、彼はこれら「アメリカの美」に包まれたままその人生を全うしたというわけだ。たとえ、その死が他人によってもたらされたものであっても。
だから「妻や娘など、他の人物誰でもが主人公になりえた」とは思わない。少なくともこのストーリーであれば、彼が主人公であったからこそ意味があるのだ。
舞台演出家出身であるサム・メンデス監督の演出は多少大仰ではあったものの、以上のようなポイントを的確に押さえていたと思う。
ただし、ソーラ・バーチに豊胸手術が必要だとはどうしても思えないんだが…。
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