コンビアクション映画｡

のっけから色々とエピソードをつめ込んで､ストーリーを展開させているので､非常に散漫としている｡3エピソードぐらい減らして､初めから謎の女性イレヴンとキングの恋愛と彼女を狙う敵の2つだけで展開させた方がストーリー的にも非常にまとまったように思う｡

また突っ込みどころも多い｡例えば､昔の初恋の女性に似ているだけで､他人の女性を初恋の女性の娘と信じて疑わず主人公たちに依頼を出す社長とか､主人公とは全く関係ない依頼人の青年が話の中心人物として描かれたりとか､イレヴンの明らかに不可解な言動や行動を見ても主人公のキングや妹のクイーンが何も気に止めないところとか､探せばきりがない｡

またイレヴンを狙う敵にしても､目的はほとんどはっきりしないし､終盤で試作品のサイボーグだった彼女を連れ戻すためだと理解は出来たが､他の試作品が皆欠陥品ばかりなのに､人を殺そうとしてまで彼女を連れ戻すことにメリットがあるのか疑問に感じてしまう｡

アクションシーンも特に見どころとなる場面がなく､この展開ではさすがにちょっと観ててきつかった｡ラストも『マトリックス』を意識しすぎ｡

映画としては不満だらけなのだが､複数の役を演じたスー･チーは女子高生から老け役までどの役も無難にこなしていて面白かった。