化学物質に汚染された蜘蛛が巨大化し､田舎町を襲う映画｡

田舎町の住人あげて蜘蛛軍団と戦うところやパニック映画なのに妙にコメディチックなところは『トレマーズ』を意識していると思われるのだが､『トレマーズ』が最初はどんな怪物かわからないところで観客に興味を引いたのに対し､最初から蜘蛛を前面に押し出したため､終盤だれてきてしまった｡

蜘蛛が襲ってくるシーンだけなら『スパイダーズ』の蜘蛛の方がずっと迫力があった｡

いくら怪物映画とはいえ､蜘蛛が闇雲に人を襲うのはちょっと考え物だし､蜘蛛を倒すにしてももう少し作戦的なものが欲しかった｡１９５０年代の怪物映画のバカバカしさを出したかったのだろうが､真面目なものを作って結果的にバカバカしく見えるのと､真面目なものをわざとバカバカしく見せるのでは違うと思う。

登場人物も多い割には個性が確立されていないのも難点｡