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[コメント] エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022/米)

公開初日に鑑賞して打ち抜かれ、その後のアカデミー賞授賞式までもがセットであるように感じられた、個人的に稀有な作品。ミシェルもステファニー・スーももちろん良かったけれど、なんと言ってもキー・ホイ・クァンが素晴らしかった。
HAL9000

**ネタバレ注意**
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久しぶりに投稿しますが、また安定したサイトになったんですかね? ともあれ何となく今作のレビューを。

今作を語る上で重要な作品である『クレイジー・リッチ!』は、製作段階でホワイトウォッシュの可能性もあったところをあのように仕上げて、なおかつ作品自体の評価も高かった。これが本当に良かったわけで、そういう作品だからクァンも勇気づけられたのだ。ミシェルはCRでも不寛容を示す役割だったりするし、移民の物語であったり、子供の結婚(恋愛)への抵抗など共通点が多い。これは偶然ではないだろう。

ノレない人も当然いるはずの今作で、自分が心を動かされたのは、エヴリンが気付きを得る物語であるところ。バラバラになりかけた家族が戻ってくるのは彼女が自分の問題を受け入れたからだし、夫も娘も彼女を見放さなかった。そうありたくてもままならない家族が、それぞれ自分と向き合って、(あらゆるバース、あらゆる方法で)コミュニケーションを取った結果だ。 そしてエヴリンにはそれが(幸いにして)合っていたのだと思う。ラストはやや不穏だが、自分と向き合うことを彼女は選ぶだろう。まあ泣くよね。

(評価:★5)

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