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[コメント] セッション(2014/米)

ユニークな小品
HAL9000

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の後に観るというのは流れが悪いなと思った。通常、音楽をうまく使うのが映画的なのだけど、この作品はまったく逆で悪く使ってしまった。どこまで自覚があるかはわからないが監督本人が主人公と似た経験をして音楽を挫折したというから、何となくそうした過去への思いが滲んでしまっているのかもしれないし、単純に音楽的なセンスがないのかもしれない。それが『バードマン‥』を観た後ではより強く感じさせるのだ。 まあ新人の小品とイニャリトゥの意欲作を比べるのはフェアじゃないか。ただし、これだけジャズのスタンダードをフィーチャーしながらも良い演奏が聴けないことにストレスを感じるのは当然だろう。で、それがあたかも「凄いぞコイツ」みたいに描かれているから困ったなとなるわけ。

アカデミー賞の後で見させられる流れはどうにもならないだろうから、せめてフラットな気持ちで観たいと思ってるし、そうして観ると作品への評価もシモンズへの評価も「そんなに」となってしまうな。

ちなみに先日放送されていた「ナントカの流儀」のうどん回でも師匠の弟子に対する批評・批判が理不尽で「こういうものなんだな」とは思った。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)MSRkb ぽんしゅう[*]

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