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[コメント] クレイマー、クレイマー(1979/米)

親性(父性や母性)というものは、努力して鍛えられてこそ手にできる筋力のようなものだ。そんなことをホフマンから教わりました。
おーい粗茶

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







父性本能や母性本能は、それらを行使するのを面倒臭がったり、辛いからといって放棄したりすると退化する(幼児虐待をやってしまう人たちは、筋トレ不足なんだろう)。ラストのストリープを抱きしめるホフマンは、夫というよりまるで家出娘を暖かく迎え入れる父(母)親のようだ。ストリープも「おかあさんわがまま言ってごめんなさい(別におとうさんでも構わないが、こっちのほうが感じが出るので)」と泣いているようだ。冒頭では親としてまるでひょろひょろだった男が、我慢して子育てをやり遂げたことによって獲得できた包容力なんだと思う。

ホフマンがそれだけの困難を引き受けてやり遂げた原動力は何だったのか(妻への意地?強烈な義務感?単に子供好き?)、や、ストリープの「自立」のこと(いくら「本当の自分」のためだとはいえ、子供を置き去りにして家を出られるもんだろうか。それが出来る人は、はなから子供に執着しないだろう)など、設定に疑問もあるが、まあその辺は目をつぶり、我が身の教訓として受け留めた。(実際ホフマンと同じこと自分には真似できそうにないな・・・)

(評価:★4)

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