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[コメント] 夜は短し歩けよ乙女(2017/日)

シュールではちゃめちゃで登場人物たちがとっても愛らしい。
おーい粗茶

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







先斗町のはしご酒、四条河原で等間隔に座るカップル、下鴨神社の古本市、大学の学園祭…実際の京都の雰囲気と非現実的なファンタジーの融合が魅力の原作の雰囲気がよくでているのは、シュールな絵柄の中で、妙にリアルな肌触りが感じられるからだろう。たとえば李白さんの3階建てバスに、宴会場の庇伝いに乗りうつる時の、バスの屋上から見える京都の街並みの夜景の夜風の感じ、夜冷えする大学祭に出没する韋駄天炬燵のぬくい感じ、ゲリラ演劇「偏屈王」の舞台を組み立てるスタッフの動作、脚立の上で舞台監督をしている女学生が舞台上の番長に愛を告白する際、その脚立を観客が舞台に推し進める時の右に左に揺れる動き。大げさなアクションではないところに微妙な生活感や現実感を配した演出が、この独特なワールドの魅力の肝の表現につながっていると思う。

古本市での、本同士が本来関連付けらていることを示す神社の木々に張り巡らされた糸だったり、プリンセス・ダルマの女優が逮捕されるごとに女優の質と衣装がひどくなっていく感じとか、氷炬燵とか、韋駄天炬燵とゲリラ演劇の場所がMAP上で重なる絵とか、活字でイメージするよりも実際にビジュアルで目にできて楽しかったことも多かった。そういうのがなければ映像化の意味もあまりなくなるわけで。

映画化してもらって一番良かったことは、黒髪の乙女の声が聞けたこと(ビジュアルは原作カバーのイラストであらかじめコンセンサスが得られているのが大きい)。日本一澄んだ声と言われる花澤香菜さんの声が、もう本当にドンピシャ!

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)水那岐[*]

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