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[コメント] 秋日和(1960/日)

これは母娘の物語というより3バカトリオの間宮(佐分利信)、平山(北竜二)、田口(中村伸郎)を笑うコメディ。母娘パートはむしろオマケかも知れない。
立秋

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
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冒頭の会話からしてこの3人が馬鹿で下品で無神経なオッサンであることが示唆されるが、その設定通り劇中ずっと馬鹿・下品・無神経ぶりを遺憾なく発揮し続ける。そして終幕に至ってもまるでなにも変化しない。変わる気も更々無い。

一方、母秋子(原節子)と娘アヤ子(司葉子)の関係性や心情は大きく揺れ動く。変化を恐れながらも大胆に変わってみせる。そこに、もう一人の娘とも言えそうな百合子(岡田茉莉子)が加わったことは明るい兆しであり、物語の後味を少しだけ爽やかにしてくれている。

それにしても、相変わらず小津の登場人物は仕事の内容がさっぱり掴めない。会社名や役職名だけはハッキリしているのに。なにやってんだろあの人たち。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)irodori chokobo[*] ぽんしゅう[*]

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