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[コメント] 焼け石に水(1999/仏)

so tomjonesy, so barrywhitic
muffler&silencer[消音装置]

↑オイラの造語。洋楽好きな人にはピンとくる、レオポルドのような、フェロモンが、上等の国産松茸の如く噎せ返るような芳香を放ち、ついでに胞子も大放出のテッカテッカ中年男性を例えて、「トム・ジョーンズ的」「バリー・ホワイト的」と言ふ。

けにろんさんの仰る通り、冒頭のレオポルドの口説き、まさにハンニバル・レクター博士(@『羊たちの沈黙』『ハンニバル』)並でしたねえ。似たようなシチュエーションを経験したことあるんで、ニヤニヤでした。(爆)

この映画、ジャン・リュック・ゴダール監督の『はなればなれに』と同じ日に見たんだけど、この作品にもダンスシーンがあって、結構ゴダール先生といい勝負、双璧をなすカモ。

キャスト4人とも素晴らしいですが、特に「きゃ〜!」なリュディビーヌ・サニエ、最高です。可愛いんだけど、どこかジョーン・キューザックを彷彿させる間の抜け具合とか。そういうのに男は弱いんだよなあ。

おバカな解説は、未見の方には映画の楽しみを半減させるので、さておき、フランス語なのに「ライン川って?なんでドイツの話してるんだろ?」と思ってたら、あのファズビンダーが原作だなんて!わう!

だから4点。限りなく3点に近いけれど、4点。

だって、あのファズビンダー・ワールドが原型ですよ!あの、食うのにかなり勇気のいる残飯チックな世界(褒めコトバですよ!)を、オゾンちゃんは、オシャレでカワイイ食べやすいオードブルにまで料理しちゃったんだから。その手腕たるや、ただモンじゃない。物語が陳腐チンケなのは、仕方ありません。だって、ファズビンダーなんやもん。♪笑いなーさーいー、泣きなーさーいー、そんな感じです。

あと、美術や衣装の凝り方が、ちょっとペドロ・アルモドバル的なところもグー。『神経衰弱ぎりぎりの女たち』で開花し『オール・アバウト・マイ・マザー』で完熟したアルモドバル監督のように、きっとオゾン監督も、いつか極上のメインディッシュを食わせてくれるであろう期待も含めての4点であります。

あとあと、パンフレットにハンカチがついてるのもグー!永久保存版。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

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