木違いではなかったのに、もう少し賢さが足りなかった（一応、酒でやられたと説明がなされていた。俺も酒控えよ）ために自分を機違いと思い込み、本当に喜違いになってしまった老人の悲しい物語。見る者に鮮烈な印象を与えてきたその目鼻口も、老いと眼鏡の陰に隠れて以前ほどの冴えは見せないが、やっぱりこういう役はジャック･ニコルソンがうってつけ。最後まで観てようやくこの役はジョー･パントリアーノじゃできん、と思えた。老いの悲しみを描いた映画ではあるが、しかし、「なんじゃそりゃ？」と肩透かしをくらった感じも否めない。何が言いたいのかよく分からない変な映画。ショーン･ペンさんはやっぱ役者をやっていただいたほうがよろしいのでは･･･。

60／100（03/02/15見）