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[コメント] リスボン物語(1995/独=ポルトガル)

始まり30分は秀逸。ブツブツ独り言もむしろ耳に心地よく聞いていられる。だが中盤メッセージ性を帯びるようになると、途端に冗長と化す。対話のない作品。
G31

Yasuさんもおっしゃっているが、ラテン音楽(?)バンド「マドレデウス」が音楽を担当し、出演もしているのだが、これがほんとに素晴らしかった。

とくに、ヴィンター(リューディガー・フォーグラー)が部屋で寝ていると、どこからともなく音楽が聞こえてきて、その時点ではオーディオか生演奏かもわからないのだが、近づくにつれ音楽が大きくなり、最後の扉を開けると当然画面いっぱいに音楽が拡がり(変な言い方だな)、観客の誰もいない部屋でバンドが生演奏している、という最初の登場シーン。これだけでも充分感動なのだが、さらにヴィンターが部屋に入ると、それを待っていたかのように(実際待っていたんだろうが。撮影現場の話)ボーカルが入るのだが、このボーカル(テレーザ・サルゲイロ)のあまりの透明感に、思わず熱いものが溢れてしまった。

だが、よかったのもこのあたりまでで、あとは鯛苦津だった。

思うに、映画に音が必要だということはよくわかったが、ストーリー展開のテンポや見せるプロットの工夫、といったあたりも重要なのではなかろうか。

65/100(01/12/16見)

(評価:★2)

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