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[コメント] 楽園をください(1999/米)

では私が売れる邦題をつけてあげよう。「戦争で死ぬ奴・生き残る奴」。
G31

別にこんなタイトルじゃなくてもいいけど、いまだに『明日に向かって撃て!』と同じセンスで邦題つけててどうする。邦題つける人、もっと頑張れよ!

あ、映画だっけ? 「負ければ賊軍」の賊軍の理に耳を傾けているようで、実は官軍(勝った側=北軍)の論理で語っちゃっているところに空恐ろしさを感じた。しかも題材を南の正規軍ではなく、ゲリラ部隊、なおかつドイツ系移民という、二重にマイノリティに設定して、批難の(?)矛先をかわそうという巧妙さがずるい。本当に描きたいことがあるのだったら、黒人が当たり前に白人の奴隷だったという歴史の事実に真正面から向き合うべきだろう。白人と対等の地位で銃を持って戦った黒人も(もしかしたらゲリラ部隊には)実際にいたのかもしれないが、そんな例外中の例外を取り上げて、「束縛からの解放」とか「自由の獲得」というテーマを描こうったって無理がある。

まあ、現代のハリウッド・タブーはこんな所にあるんだなということ、外国人の監督でもハリウッドのシステムに乗っかって撮る以上は、そのタブーを順守しなきゃいけないんだな、ということが発見できておもしろかったが。

戦闘シーンは迫力がないことはなかったが、エピソードの流れが分断されるので、もっぱら迫りくる睡魔に服従する時間帯と化していた。

65/100(01/05/26見)

(評価:★2)

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