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[コメント] バリー・シール アメリカをはめた男(2017/米)

バリー・シールという人物の皮膚の内側に入り込んだかのごとき一体感。彼と一緒に操縦桿を握り、彼と一緒に冒険を味わった。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 始めからその地位を目指していたわけでなく、行き当りばったりの果てなのだが、与えられた環境下では、常にベストを尽くさんとしてきた人物、という描き方。アメリカ人こういうの好きそう。アメリカの方々がある種理想とする人物像なのだろう。

 僕なんかにとっては、次のような人物描写が重要。冒頭、TWAの副操縦士として、隣で寝ている機長にもバレないようなやり方で、急降下をしてみせ、こっそり楽しむというシーン。また、最終盤、自分はメデジンカルテルの使者に爆殺されると覚悟していて、せめて他者を巻添えにしないようにと見せる配慮とか。根っからの性悪な人間ではないんだなと思える。

 ただ、実際の出来事に忠実に描かれているかどうかは分からない。本当にこの通りの人物だったかどうかは不明だ。映画的な脚色があることはまず間違いない。でも、この“たぶん脚色されている”人物は、やっぱ好ましいと思う。

80/100(18/06/21記)

(評価:★4)

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