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[コメント] スノーピアサー(2013/韓国=米=仏=チェコ)

羊肉でもマトン(1歳以上)よりラムの方が美味いもんね。
G31

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 人間が最も残酷だ。1歳未満の肉(ラム)の方が1歳以上の肉(マトン)より美味いと知り、ジンギスカンをするにも敢えてラムを所望する。いや、まあ、ジンギスカンをしたことない人でも、一度味わえばみんなそうすると思う(おそらく多分)。本作は、ネタバレになると思うのでコメント欄には記さなかったが、ラムを食べるのを止めることができるという、知性や道徳心ある人間存在をテーマとしている(←だいぶ違う)。主人公カーティス(クリス・エバンス)がこう語る。「俺は人肉の味を知る人間だ。それも赤ん坊の味が最も美味いことを。ある時、妊娠を隠している女がいた。女が臨月になった時、男たちは女を襲った。そこへ1人の老人が飛び出し、自分の腕を切り落としてこう言った。『そんなに腹が減っているのなら、この腕を食え。赤ん坊に手を出すな』。その後、自らの手や足を切り落とす人間が増えた」。

 本作で最も、と言うよりほぼ唯一、ジンと来たシーン。でもこれ台詞のみのシーンだったけど、映画なんだから、映像で提示できなけりゃ駄目だ。このシーンを台詞回しでしか描けないストーリー構成になっているところが、本作の弱み。このぐらいは少なくとも確かなこととして言えるかな。

 人間は惰弱だ。その現実に向き合い、嫌悪し、反吐を吐き、覚醒せよ。そこからしか希望は生まれない。まあ、そうかも知れんが、こんな映画撮ったこと、後から恥ずかしくなるだろうな、ポン・ジュノ

65/100(21/1/31)

(評価:★2)

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