[コメント] 許されざる者(2013/日)
されざ許る者
初めに画面にタイトルが現れるとき、↑上記の順番で字が浮き上がってきた。
そんなことはどうでもいい。オリジナル、イーストウッド版を当事、劇場で観たおり、私はいたく感動し、高く評価したのだが、最近見直してみて、「あれ?」と思った体験をしたばかり。本作も「あれ?」の方に近かった。
思うに、善が悪を倒すカタルシスと異なり、悪が悪を倒す際に残る一抹の“うしろめたさ”。去り行く悪漢の後ろ姿に、そのうしろめたさを支える孤高の矜持を感じ取り、その屹立ぶりをヒリヒリと味わったのかなあと。
そう考えると本作で「アイヌ」なんて要素が出てくるのも、差別・被差別の関係性が、孤高の程度をより孤独に、より高く成しうると考えられてのことかなあと思えてくる。
どうも近ごろ私が映画に求めるものは、そんな重い・暗い・苦しいとは別の、ひたすらの痛快さ、にあるようです。
75/100(13/10/18記)
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