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[コメント] 稲妻(1952/日)

下町も、血の複雑な兄弟関係も縁のない世界だが、いつの間にか高峰秀子浦辺粂子と同じような目線で世界を見ていることに気づく。
G31

 「山の手」デビューした高峰秀子にはすべてが新鮮に見えてしまうところとか。

 道の上に落ちてるビールの口金が五十銭銀貨に見えてしまうところとか(←これは冗談だ)。

 なんか話の設定に矛盾とかも感じたのだが、たいした事件も起きないのに、話の期待感をあやつって収束させていく力が確かで、それだけで充分惹きつけられてしまう。映画におけるドラマなんて、こんなもんでいいんだ、とか思った。と言っても実際はこの方が力量が要るんだろうし、物凄い知恵と技術の結集なんだろうけど。

 あとこの長男(丸山修)、ほとんど話題にも上らないけど、成瀬映画の中の隠れ?名キャラ「頼りない長男坊」としては、1、2を争う存在感(の頼りなさ)だったと思う。

80/100(07/04/10記)

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)irodori 牛乳瓶

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