[コメント] 春との旅(2009/日)
日本の超高齢化社会を反映した作品。役者陣は年寄りばかり錚々たる顔ぶれで、中年・若年はまるで影が薄い。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「俺をここに捨てていく気か?」「そうよ!捨てて行くわ!」「じゃ、俺が死んでもいいんだな。俺に死ねって言ってるんだな。だったら今すぐ死んでやる!」・・・・・・こういうのを三文芝居と言うのではないだろうか。仲代の熱のこもった三文芝居に絶句するばかりだ。
主人公の女の子の人物造形がゼロ。爺さんとは住みたくないと思ってみたり、ずっと一緒にいたいと思ってみたり、理由がわからないし、脈絡がない。突然父親に会いたがるかと思えば、会っても感情を高ぶらせるばかりでまともな会話を成立させようとしない。こんな風に甘えられる人物ってのは、愛情で育てられているに違いなく、ただそれに感謝する気持ちがない、未熟者にすぎないのだが、早くに親を失って自立せざるを得なかった人間、とはとても思えん。馬鹿馬鹿しいことこのうえない。
老人ばかり出てくる映画は、画を観る楽しみに乏しい。なんか、人間てのは皆、老人予備軍なんだと思えてきて、悲しい気持ちになっちまった。
二人のバストショットで画面を塞ぎ、グズグズすすり泣きながらズルズル蕎麦をすするシーンがドブ板的でよかった程度。
65/100(10/09/05記)
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