･･･が、どう考えても惚れる対象は乙羽信子の方だろう。超絶の美しさ！なんじゃ、あれは。

前半は、これぞ谷崎というくらいのアブノーマル世界が展開されていたが、「常識」が入り込んできて、さらに「泣き」の要素が入ってきた後半は途端にトーンダウン。増村保造だったら、きっとアノ世界を徹底的に描き通したんだろうな。

セット撮影のチャチさはあるものの、モノクロながらもきらびやかな印象のある美しい映像は見物。これは「金払って観る映画」だと、つくづく思った次第。